オン・ザ・ロード 映画のあらすじ(ネタバレ)、英語のセリフ、レビュー
オン・ザ・ロード(2012年)
ON THE ROAD
ジャック・ケルアックの小説「路上で」を映画化した作品。
監督は若き日のチェ・ゲバラを描いた映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」のウォルター・サレス。
どちらも若者の”旅”を主題とした映画で、そういえば作品の雰囲気が似ているかな、と思いました。
私はケルアックの原作は未読なのですが、かつてヒッピー世代に多大な影響を与えた小説らしいですね。
映画のあらすじ(ネタバレあり)と英語のセリフ
若い作家の主人公・サル(サム・ライリー)が、ある日、破天荒に生きている青年・ディーン(ギャレット・ヘドランド)と出会い、彼の奔放な生き方に強く惹かれていきます。
サルがディーンについて述べるセリフです。
remind 思い出させる
somehow どういうわけか
lost 失われた
long lost brother ここでは、昔に亡くなったサルの兄のことを指しています。
ディーンは少年院にいた過去を持ち、彼の生活はドラッグとセックス、ジャズで成り立っている。
そしてメリールウという美しい16歳の妻がいる。
既成の価値観や常識にとらわれず、無鉄砲に生きているディーンに、サルは触発されます。
サルは破天荒な人間に心を惹かれる、と言います。そのセリフです。
mad 狂った、無分別な
commonplace ありふれたこと
roman candle 花火 =firework
サルの人生はディーンと出会ってから変わり始め、ヒッチハイクをしたり、途中で日雇い労働者として働いたりしながら、アメリカ大陸を放浪する旅に出ます。
旅をしながら小説の構想を練り上げていくサル。
アメリカの広大な風景や、そこで出会う様々な人々。
彼の旅の道行きの雰囲気を共に体験する映画だと思います。
サルはディーンとの出会いによって人生が開け、色々な経験をしていきます。
サルはディーンに心酔し、大切な友人だと信じますが、ディーンは自分の欲求に従うままに生き、全ての物事に無責任。
ディーンのそんな生き方は、多くの人を魅了し惹き付けますが、しだいに周りの人間が彼の無責任さに愛想を尽かして離れていくことになります。
ディーンの妻だったメリールウは、彼のことをまだ愛していますが、彼との未来には希望を抱いていません。
彼女のセリフです。
I really do want that.
ここでの do は want を強調しています。
メリールウは結局ディーンと別れて、他の男と結婚してしまいます。
サルとディーンはメキシコに一緒に旅に出て、楽しい時間を過ごしますが、サルがひどい病気にかかり苦しんでいる時に、ディーンはサルのことを見捨ててアメリカに戻ってしまいます。
別れ際のディーンのセリフです。
gotta ~しなければならない
have to ~ と同じ意味で、口語で使われます。
hold up もちこたえる、持続する
病気の友達を平気で見捨てるディーンに、愕然とするサル。
彼らはそれ以来別れ別れになり、サルは自分の人生を歩み始めます…
過剰なドラックや、セックスにまみれてはいますが、この映画で描かれていることは、青春期の出会いと別れの輝かしさと切なさ。
その記憶をとどめようとするかのように、ラストに取り付かれたように小説を書き上げるサルの表情が印象的でした。