ギター弾きの恋 映画の英語のセリフ、あらすじ(ネタバレ)、レビュー
ギター弾きの恋
(1999年)
ある天才・ジャズギタリストの切ない恋の物語。
この映画を観た時にはてっきり、実在する人物を描いた映画なのかと思ってしまいましたが、これはフィクションなのですね。
それくらい主人公・エメットのキャラクターがしっかり出来上がっていて、監督であるウディ・アレンの手腕にうならされました。
ウディ・アレン自身もちょこっと出てきますが、あくまでギタリストのエメットを主役として物語は進んでいきます。
映画のあらすじ(ネタバレあり)、英語のセリフ
エメットはジャンゴ・ラインハルトを崇拝する、シカゴのジャズギタリスト。
天才的な才能を持ち、軽妙で洒脱な音楽をとても愛おしそうに演奏するシーンは素敵でした。
でも普段の彼は救いようのない見栄っ張りで、かっこいい衣服を買うために借金をしたり、また遊んだり酔っ払ったりしてライブの仕事をさぼってしまったりと、問題のある性格。
ショーン・ペンが一癖ある天才ギタリストを好演していました☆
エメットは女遊びが好きなのですが、一人の女性には束縛されたくない、と公言しています。
女性に対して自分の心を開くことをしません。
彼と付き合っていた女性が彼にこう言います。
keep feelings locked up 感情を(自分の心の内に)閉じ込める
let ~ out ~を外に出す
「あなたは感情を自分の内に閉じ込めてしまうのね」という女に対し、
エメットは「俺は音楽にだけ心を開くんだ」と言います。
ある時エメットはハッティという口のきけない女性に出会います。
ハッティはとても純粋な心を持った、優しい女性で、エメットは彼女のことを愛し、一緒に暮らすようになります。
しかし「一人の女に縛られるのは嫌だ」という考えのエメットは、ある日突然何も言わずに彼女のもとを去り、上流階級の女性と結婚してしまいます。
彼の妻・ブランチ(ユマ・サーマン)は美人で聡明でセクシーだけれども、彼らはお互いに愛し合っていたわけではなく、エメットは彼女のことをみんなに自慢したかったからに過ぎなかったのでした。
ブランチがエメットについて言うセリフです。
be second to ~ ~に劣る
feel pain 痛みを覚える
エメットにとっては音楽以上に大切なものはなく、どんな女性も音楽には敵わない。
結局2人は気持ちが通わないままに別れることになり、エメットは密かに大切に思い続けてきたハッティのもとへ戻ろうとします。
しかし、ハッティはすでに他の男性と結婚していたことを知ります。
失って初めて一番大切な人に気がつく切なさ…
ショーン・ペンの表情が哀しい。
ラストにギターを叩き壊し、泣き崩れる姿にぐっときてしまいました。
初めて実生活に対して感情をさらけ出した彼の姿にしんみり。
味わい深いジャズが全編に渡って流れています。