セックスと嘘とビデオテープ 映画の英語のセリフと名言、あらすじ(ネタバレ)、レビュー
セックスと嘘とビデオテープ
(1989年)
主演のアンディ・マクダウェルを始め、俳優たちの演技がとにかくすばらしい作品でした。
一見、経済的に豊かで何の不足もなく暮らしているように見える夫婦の、日常生活に潜む嘘がスリリングに暴れかれていく物語です。
映画のあらすじ、ネタバレあり
アン(アンディ・マクダウェル)は弁護士の夫(ピーター・ギャラガー)と共に暮らしている専業主婦。
経済的にも安定して何不自由ない生活ながら、心の中では満たされないものを感じています。
アンには性格の正反対の妹・シンシアがいて、ジョンは実は彼女と不倫をしているのでした…。
ある日、ジョンの学生時代の友人であるグラハム(ジェームズ・スペイダー)が訪ねてきます。
グラハムはどこか芸術家肌の雰囲気を持った不思議な男性で、アンは彼と気が合うのを感じます。
英語のセリフ、名言
アンはグラハムの新しいアパート探しを手伝い、その帰りにカフェで話をします。
二人の会話でこんなセリフが出てきます。
remember ~ing ~したのを覚えている
learn to ~ ~するようになる
somewhere どこかで
attract 魅了する
グラハムのこのセリフは印象に残りました。
本当にそうかもしれません…
個人的には名言だと思っています。
アンとグラハムは仲良くなりそうになりますが、グラハムの新居に遊びに行ったときに、アンはビデオテープがたくさん並んでいるのを見つけます。
ラベルにはみんな女性の名前がついていました。
そのビデオテープが何なのかアンが尋ねると、グラハムは、セックスについて女性にインタビューしているんだ、と答えます。
それを聞いたアンは動揺して、グラハムの家を飛び出してしまいます。
アンはそのことを妹のシンシア(ローラ・サン・ジャコモ)に話します。
好奇心の旺盛なシンシアはグラハムの家を訪ねて、彼のインタビューを受けてビデオテープを作ります。
そのことを知った不倫相手のジョンは「気は確かか?」と狼狽します。
ジョンとシンシアの会話のセリフです。
show up 出現する
could show up everywhere と過去形を使うことで、「どこへでも現れる可能性がある」と言っているのですね。
it hurts that~
~されると傷つく
セックスについての個人的なインタビューを録画したビデオテープが、「どこに流出してもおかしくないんだぞ」というジョンに対し、
「彼のことをあなたより信頼してるわ」と答えるシンシア。
ビデオテープを撮ったことで、シンシアの心の内で何か変化が起こり、彼女はジョンとの関係を終わらせる決心をします。
一方で、アンがジョンが自分の妹と浮気をしていたことを知ってしまい、ショックを受けてグラハムの家へ向かいます。
そして彼女もまたグラハムのインタビューを受け、ビデオテープを作ることに…。
インタビューの最中に、彼女の結婚生活や夫の関係についての心の内があらわになっていくシーンは、緊張感があります。
さらに、いつしか彼女はグラハムに質問を始め、彼の方がインタビューを受ける側に変わってしまいます。
そこで彼女は「あなたは問題を抱えているのね」と彼に言います。
その会話のセリフです。
have got = have 持っている have よりも強調的に使われます
belong to~ ~に属する
「僕の問題は僕に属するものだ」と言うグラハムに対して、
「あなたの問題はあなただけのものじゃない」とアンが答えます。
そのアンのセリフです。
in contact with ~ ~と接触する
leave 去る、離れる
ここではジョンと別れるという意味で使われています。
the fact is~
事実は~である
アンはグラハムと関りを持ったことで、ジョンと別れる心を固めたのですね。
人は他人との関わりの中で、影響を受け合っているもので、その際に個人的な問題を共有することになる。
アンが言っているのはそういうことじゃないかと思います。
アンとグラハムが惹かれあったのは性的に興味があったからだと彼らは言っていますが、彼らが関りを持つことによって、お互いの問題が作用し合い、感情的な繋がりが生じていく。
ビデオテープのシーンは、リアルでスリリングな心理劇を見ているようでした。