ローマの休日 名作映画の英語の名言・セリフ、ネタバレあらすじ
ローマの休日 (1953年)
オードリー・ヘップバーン初主演作。
この映画は有名ですね。
数年ぶりに鑑賞しました。
これまでに3回ほど観ていますが、観るたびに感動します。
以前に観た時にはただオードリーの可憐な魅力にぼうっとしていた気がしますが(笑)、
今回はラストで彼女の見せる気高さと誇りに涙が出てしまいました。
主役のアン王女の置かれた境遇は、ひどく過酷でストレスフルなものなのですね。
王女とはいえ、何一つ自分の自由にできることはなく、決められたスケジュールに従って動き、決められた相手と会い、決められたセリフを口にするだけ。
まるで豪華な牢獄にいるよう…
若くて溌剌とした彼女の精神が参ってしまうのもわかります。。
そこで彼女は脱走して、一日だけの自由を手に入れます。
映画の英語のセリフ・名言
新聞記者のジョーに出会い、彼女は「一日あったらずっとやってみたいと思っていたことができるわ」と彼に言います。そのセリフです。
whatever I like 好きなことを何でも
the whole day long 丸一日
It doesn't seem much to you.
あなたには大したことではなさそうですね。
彼女のしてみたいことは、本当にささやかなことばかり。
そこでジョーは「僕と一緒にやるのはどうだい?」と提案します。
tell you what そうだ、こうしよう、という時に使います。
why don't we ~
~してみませんか、~するのはどうですか
ジョーがこう提案したのは、実は新聞記事の特ダネが欲しいためなのですが、二人は一緒にローマの街を観光します。
バイクに乗ってはしゃぎまわるアン王女の姿が可愛らしい^^
ローマには残念ながら行ったことはないのですが、至るところに遺跡が残っているみたいですね。
それらの歴史的な建造物と調和した美しい街並み。
そしてローマに暮らす人々の活気が伝わってきて楽しい。
まるで一緒に観光しているような気分です。
有名な「真実の口」に手を入れるシーンや、「祈りの壁」でアン王女が祈るシーン、心に残る名場面でした。
ボートの上でのダンスもロマンティックで素敵です。
恋に落ちながらも、別れが来ることを知っている二人の切なさ…。
アン王女はジョーに「一日中つき合わせてしまったわね」と言います。
彼女のセリフです。
王女のこの言葉を聞き、実は特ダネ目当てだったジョーは罪悪感にさいなまれます。
二人はその晩恋に落ちますが、一緒にいられる時間はほんのわずか…。
別れなければならない時間がやってきます。
別れのシーンでの二人の会話です。
車で送っていくジョーに対して、アン王女は
「ここでいいわ。私はあの角を曲がるから、その先は見ないで。ただ去って」と頼みます。
そして最後に交わす言葉です。
「どうさよならを言ったらいいのかわからない」というアン王女に対して、
「何も言わなくていいよ」と言うジョー。
二人はキスして、抱きしめあい、無言で別れます。
二人の表情から悲しみが伝わってきて、胸が締めつけられるシーン。
宮殿で待つ大臣たちのもと戻ったアン王女。
恋とつらい別れを経験して、少女から大人の女性へと変化した彼女の表情がすばらしいです。
戻ってきた王女に対し、「ご自分の責任を自覚なさらなければ」と渋い顔をする大臣に、彼女は毅然とこう言います。
completely 完全に
be aware of ~ ~に気がついている
indeed 実をいうと
彼女が愛した人の元を去り、宮殿へ戻ってきたのは、自分の家族である王室や国に対しての義務をしっかり自覚しているからなのですね。
その王女としての誇り高い表情の中に、かすかに揺れ動く深い悲しみが切ない…
ラストのインタビューのシーンで、新聞記者としてのジョーの前に、アンは王女として姿を現します。
「ヨーロッパで最も気に入った国は?」という質問を受けた王女は、「もちろんローマです」と微笑んで答えます。
そして彼女はジョーに向けて、心からの言葉を伝えようとします。
そのセリフです。
cherish 大事にいつくしむ
アン王女は、ローマでジョーと過ごした思い出を、一生心の中で大事にすることを彼に伝えます。
その言葉を聞いて、優しく微笑むジョー。
彼らの恋は、きっとずっと二人の心の中で生き続けるのですね。
王女が最後ジョーの方に投げかけた視線の中に、1人の女性としての切ない思いが窺えて、涙を誘います。
王女が去った後、ジョーは聖堂の中で1人ぽつんと佇みます。
そのがらんとした聖堂を静かにゆっくりと歩き去る彼の姿が、美しくも悲しい物語の余韻を胸に残しました。