映画の英語の名セリフ、名言集。おすすめ洋画のあらすじ

映画の英語の名セリフ、名言を紹介するブログです。洋画の印象的な名シーンや名場面の会話の英語の台詞とフレーズを解説しています。感動ドラマ、泣ける映画、恋愛映画、コメディ、名作映画のストーリーのあらすじ(ネタバレ)、評価や感想を書いています。英語の勉強も。

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星の旅人たち 映画のあらすじ(ネタバレ)、英語のセリフ、名言

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THE WAY (2010)

星の旅人たち

 

800キロに及ぶスペインの聖地巡礼路、カミーノ・デ・サンティアゴ

1人息子をこの巡礼の道で亡くしてしまった60代の父親が、息子の果たせなかった思いを叶えようと、この道を歩く決心をします。

 

「世界を見たい」と言って家を飛び出してしまった息子の、見たかったものとは果たして何なのか…

 

 父親役のマーティン・シーンの演技が素晴らしいです。

息子役のエミリオ・エステヴェスとは本当の父子なのだそうです。

それだけに距離感が自然でした。

マーティン・シーンの感情を抑えた演技に、返って胸を締めつけられるような悲しみを覚えました。

 

 

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映画のあらすじ(ネタバレあり)

 

アメリカ人の眼科医のトム(マーティン・シーン)は、ある日、1人息子ダニエル(エミリオ・エステヴェス)が旅先で亡くなったという訃報を受け取ります。

 

ダニエルはスペインの聖地巡礼路、カミーノ・デ・サンティアゴを歩く途中で、運悪くも悪天候に巻き込まれて命を失ってしまったのでした。

 

激しくショックを受けるトム。彼は仕事を休んでフランスとスペインとの国境の町へ向かいます。

そこでダニエルのバックパックを受け取った彼は、息子のために巡礼路を歩こうと決意し、バックパックを背負って1人で歩き始めるのでした。

 

バックパッカーの経験などないトムの、2ヶ月にも及ぶ巡礼の旅が始まります。

 

 

英語のセリフ

 

まだ息子のダニエルが生きていたとき、出発前に、トムは彼を空港へ送りに行きます。

そのときの親子の会話のセリフです。

トムはダニエルに「いつ戻って来るんだ?」と尋ねます。

 

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 luxury           贅沢

luxury of ~ing       ~する贅沢

 

leave all behind           すべてを後に残して去る

 

 

「多くの人々はそんな贅沢はできないんだぞ」という父親に、ダニエルはこう答えます。

 

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judge       裁く、判断を下す

ここでは don't judge  で「非難しないでくれ」というニュアンスで使われています。

 

さらに父子の会話の続きです。

トムは息子がどうして学業を放棄してまで旅をするのか、その理由が理解できません。

「色々な国へ行き、自分の目で世界を見なくちゃいけないんだ」

そう言うダニエルに対して、トムは「わしの人生などお前には大したものじゃないように見えるのかもしれんな」と言います。

 

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ダニエルのこのセリフが心に残りました。

 

世界を自分の目で見てみたいと言って、学業を放棄し、放浪の旅に出発したダニエル。

 

 「人は人生を選べない。生きるだけだ」

彼はこの言葉にどんな思いをこめていたのでしょうか…

 

 

トムは亡き息子の遺灰をバックパックに詰めて、巡礼路の途中で遺灰を撒きながら旅を進めていきます。

 

息子と静かと語り合うように、息子の魂に祈るように、遺灰を丁寧に巻くトムの姿に胸が熱くなります。

 

彼は世界各国から巡礼の道を歩きに来ている他の旅人たちと知り合います。

 

彼らもまたそれぞれの過去や問題を抱えているのでした。

長い巡礼路を共に歩きながら、トムは彼らとゆっくりと友情を育んでいきます。

その流れが自然で心が温かくなりました。

 

時々巡礼路に、幻想か錯覚のように息子のダニエルが姿を現します。

父親のトムを励ますように、見守るように。

その姿を目にしたときのトムの表情が切なく、胸を締めつけられます。

 

最後に巡礼路を歩ききったトムは、海に残った遺灰を撒きます。

 

その海岸のシーンにも、ダニエルが姿を現し、二人は静かに会話を交わします。

そのセリフです。

 

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 make it             やりとげる

You made it.          やりとげたね。

 

 

「持って帰るものは何もないな」というトムに、ダニエルは「あるさ」と答えます。

 

巡礼路を旅する中で、様々な人々と交流し、彼らと友情を育み、色々な風景に触れたトム。

 

ダニエルはトムが巡礼の旅で得たかけがえのない経験のことを言っているのでしょうか。

 

喪失感にさいなまれ、頑なだったトムの心が、旅と、様々な人々との交流により、しだいにほぐれて柔らかくなり、変わっていく。

その心の癒しの過程が細やかに描写されていました。

 

スペインの聖地巡礼への旅路を、登場人物たちと共に体験することのできる優れた映画だと思います。