マイレージ・マイライフ 映画の英語の名言と名セリフ、あらすじ(ネタバレ)、評価
マイレージ・マイライフ
ジョージ・クルーニーが「リストラ宣告人」を演じた映画。
リストラを宣告する専門家が本当にいるのかはわかりませんが、この映画での彼は相当売れっ子の様子です。
アメリカ中にクライアントがいて、彼は一年のほとんどを飛行機で移動することで費やしています。
彼のライフスタイルは、飛行機で飛び回り移動することで成り立っていて、
「空港と飛行機が私の家だ」と言うほど。
結婚もせずに、家も持たずに、必要以上のものを持たず、常に移動できるように身軽でいることを人生において何よりも大切なことだと考えているようです。
そんな彼が、二人の女性との出会いを通して、自分の人生のあり方について見つめ直していく物語です。
映画のあらすじ(ネタバレあり)
ライアン(ジョージ・クルーニー)は会社のリストラ宣告を請け負う専門家。
彼はアメリカ中の企業から依頼を受けて、年中飛行機で飛び回る生活をしています。
そんな彼のモットーは、「バックパックに収められる荷物しか持たない」ということ。
いつでもどこへでも移動できる、自由で身軽な人生を理想としていて、結婚をして家庭を持つことは人生の重荷と考えているようです。
彼の職業である「リストラ」も、不必要な人材をクビにすることにより、企業の重荷を取り除くことですね。
重荷を背負わずに、いかに身軽に生きるか。
ライアンはそのテーマで講師として講演もしているのです。
英語の名セリフ、名言
ライアンは空港のバーで、魅力的な大人の女性・アレックスと知り合います。
彼女はライアンと同じように、出張のため移動の多い生活をしています。
深みにはまらず、煩わしい人間関係を避けている点において、二人は意見が合い、気軽な関係を楽しむことにします。
アレックスはライアンの
「バックパックに入らない余分な荷物は持たない」理論を聞いて、彼に質問します。
彼らの会話のセリフです。
come along with ~と一緒にやってくる
hermit 世捨て人
be tied down ~ ~に縛られる
originally もともと
spark ひらめく
アレックスの言う whole responsibility thing とは、人間関係に伴う責任のことですね。
彼女は主に女性との関係について話しているのだと思います。
「責任に縛られたくないのね?」と質問されてライアンは、
「なぜバックパック(理論)を思いついたのかわからない。一人になることが必要だったんだろう」と答えています。
アレックスの質問は鋭いですが、ライアンの返事はどうも煮え切らない感じがしますね…
一方で、ライアンは新入社員の若いナタリーの教育を任されます。
初めは反発し合いながらも、一緒に移動をして、仕事をこなすうちに、二人は打ち解けていきます。
ナタリーには、ライアンの「余分な荷物は背負わない、面倒な人間関係はつくらない」というライフスタイルのことが、どうしても理解できません。
彼女はライアンに、アレックスとの関係のことについて尋ねます。
「アレックスと本気で付き合う気はないの?」と彼女は訊きます。
この質問を茶化そうとするライアンに、ナタリーは怒ります。
set up セットする、用意する
ナタリーはライアンのその生き方を「馬鹿げてるわ」
ridiculous life choice と言い放ちます。
アレックスやナタリーと接していく中で、自分のこれまでの人生を見つめ直していくライアン。
彼は少しずつ、人との絆について考え始めます。
彼は妹の結婚式に参加し、土壇場になって不安になっている新郎のジムに、こう言います。
ライアンのセリフです。
co-pilot 副操縦士
「誰でも副操縦士が必要なんだ」
これは名セリフだなあと思いました。
結婚を考えてみたこともなかったライアンですが、こんな言葉が口から出てくるほど、自分でも気がつかないうちに、心境が変化していたのかもしれないですね。
ライアンは、これまで人との関係を築き上げてこなかった生き方を改め、アレックスとの未来を真面目に考え始めます。
しかし、アレックスと真剣に向き合うために彼女の家を訪れたライアンは、彼女が既婚者であり、家庭を持っている身であることを知ります。
ライアンの訪問に戸惑うアレックスが彼に対して言うセリフです。
escape 避難所
この言葉を言われたときのライアンの表情が悲しい…
人と深い関係を避けて、女性とは気軽な恋愛を持つだけだったライアン。
そんな彼は相手からも、同じように思われていました。
逃避場所であり、日常生活からのひと休みなのだと。
飛行機で飛び回ってばかりで、自由な生活を謳歌しているつもりだったライアンですが、ラストで途方に暮れてしまいます。
そんな彼が、いつか他人と親密な関係を築くことはできるのでしょうか…?
映画の全体の雰囲気は、スタイリッシュで、おしゃれで、軽快。
サクサクとテンポよく観られて、でも自由で孤独な主人公の生活の虚無感が、ラストにしんみりと心に染みる映画でした。